高坂さとしのおはなし・わーるど

        あのねのねのね

       ~ こぶし保育園児の不思議なおはなし ~

おはなし、おはなし、なんだろな。

あのねのねのね、聞かせてね。

こぶし保育園のおともだちが、3つのお話をしてくれました。

 いちご組のあいちゃんが話してくれたのは、「パンツうさぎ」

お気に入りのパンツについているウサギさんが、あいちゃんはだいすき。でも、おわかれのときがやってきました。ウサギさんは「あいちゃん、ぼくのこと、すきでいてくれてアリガトね」と言って、高く高く月まで飛んでいってしまいました……。

 ぶどう組のかずくんのお話は、「おまけのオバケ」

かずくんは10まで数えられるようになったんだ。でも、「おまけのきしゃぽっぽ」って言おうとして、まちがえて「おばけのきしゃぽっぽ」って言ったら、「呼んでくれてありがとう~」って、まっくろいオバケがむかえにきた。汽車にのって、オバケの国へつれて行かれたかずくん。帰ってこられるのかな?

 ばなな組のゆりちゃんは、おばあちゃんから聞いたポルトガルの昔話「王子さまの耳はロバの耳」

王様とお后様に王子が生まれたので、三人の妖精がやってきて贈り物をしました。一人目は「賢さ」を、二人目は「美しさ」を、そして三人目の妖精は「ロバの耳」を贈りました。どうしてそんなおかしなものを贈ったのでしょう? 王子はだれにもロバの耳を見せないようにしていたけれど、床屋に知られてしまいます……。


◆ことば遊びも楽しんで……


お話の間には、ことば遊びをします。

「ころころ ころころ なんだろな?

ころころ ころがる なんだろな?」

子どもは、楽しみながらことばを身につけます。

そのことばたちは、いつかお話に変身するかもしれません。

「ぐんぐん ぐんぐん なんだろな?

ぐんぐん そだつの なんだろな?」

それは、子どもたち……。

作・堀切 リエ

 演出・出演・高坂さとし

 美術・小峯 三奈


☆作者の言葉

子どもはお話を紡ぎ、お話は子どもを育てる
「パンツうさぎ」と「おまけのオバケ」の話は、姪と息子に寄り添って紡ぎまし
た。子どもは毎日お話を紡いでいます。そのお話に耳を傾けるのはとても楽しい
ことです。また、子どもはお話の中に入りこんで、その世界を体感します。お話は子どもの心を育む栄養となります。子どものお話に耳を傾けること、子どもにお話を語ること、その両方の大切さを、「あのねのねのね」というタイトルにこめました。
                                                       堀切 リエ

   (作家、編集者、日本ペンクラブ子どもの本委員)